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平成23年度 JA食育教育推進セミナーが開催されました(その1)

 

 

 10月12~13日の2日間、東京新宿区の家の光会館で、平成23年度JA食育教育推進セミナー~地域が一体となったJA食農教育活動の展開~が開催されました。JAの食農教育が各地で開かれるようになってきた今、JAに期待されることは何か、どのように学校教育と連携していくのかの課題共有、さらに地域を巻き込んで食農教育に取り組む各地JAの先進事例を2日間にわたって学びました。今回は初日の講義の模様をご報告します。


<基調講演>

「JA食農教育に期待する」
上智大学総合人間科学部 奈須正裕教授


学校のカリキュラムとして10~12月に提案してみよう
子どもたちはお客ではない。時にはしかることも。

 

 基調講演では、食農教育に詳しい上智大学の奈須正裕教授から、JAが食農教育に取り組む上で、次年度計画をたてる10月~12月に提案するとカリキュラムとして導入してもらいやすくなる点などをアドバイスがありました。地域の伝統文化や郷土食、歴史、地域への理解なども良いテーマになりますが、生活の知恵などを伝えるときには、科学的な根拠まで考えるところが求められます。


 また、小学生だから無理だろうと照準を下げないでほしい――と言います。「農家の皆さんには、普段の姿を子供たちに見せてほしい。子どもたちはお客さんではありません。難しいところ、大変なことを避けず、本気でしかってもらいたいと思います。食農教育は学校だけではできない。皆さんの力を貸してほしい」とメッセージをいただきました。

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講師紹介

奈須 正裕(なす・まさひろ)
上智大学 総合人間科学部 教育学科 教授

「楽しくて力のつく授業づくり」をテーマに、カリキュラムの開発研究を重ねる。
主な著書に、
『学びを深める食育ハンドブック』(学研)
『教師という仕事と授業技術』(ぎょうせい)
『総合学習を指導できる教師の力量』(明治図書)ほか

 

<レクリエーション>

「アイスブレーキング~子どもの心をほぐすレクリエーションの実技指導」
総合子供の遊び情報研究室 東正樹代表

 

 子どもたちの心を和らげるゲームとして紹介されたいくつかのゲームに、会場の大人たちが汗をかきながら取り組みました。
 その中で、「グーパーカラテ1・2・3」を紹介します。

(1)参加者全員が指導者の見える位置につきます。

(2)指導者は左手をグーにして、左胸あたりに付けます。一方、右手は前にのばしてパーを作り構えます。参加者も同じ構えとなります。

(3)指導者の「セーノ!」の掛け声で、左手は前方へ伸ばして、手のひらをパー、同時に右手は引っ込めて胸の前にし、手のひらをグーにして、数回繰り返します。これは初級で誰でもできる展開となります。

(4)中級は、左手をパーにして、胸の前にし、右手は、前に伸ばして、手のひらをグーにして構えます。指導者の「セーノ!」の掛け声で、右左を初級同様取り替えます。最初から間違えて、初級の動作になってしまう人が続出し、笑いが起こってきます。

(5)いよいよ上級です。この上級は、中級の動作に拍手が1回入ることとなります。左右の手を取り替える瞬間に、拍手の動作を入れることで、慌ててしまい、思わず出来ない参加者が続出します。
<注意>指導者の「セーノ!」と言う言葉掛けが、全体のテンポとリズムになります。連続して行いますが、ゆっくり始めることが大切です。

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<実践報告1>

「親子を対象としたJA食農教育について」
「JA食農教育と組合員次世代対策」
 家の光協会 協同文化振興本部読書・食農教育部 神田久代部長

 

 今、JAの食農教育のキーワードは「親子」です。JAを取り巻く情勢を見ると、中核的な組合員がリタイアされ、組合員資格を継承された次世代がJA事業に参加してもらうための取り組みの1つが、食農教育です。JAが取り組む「あぐりスクール」は、149JAに達しました。親子料理教室、家の光クッキングフェスタも増えています。農産物を通じて触れ合う場作りとして、積極的に取り組んでいきます。ちゃぐりん、家の光などを各自の取り組みの中で、ぜひご活用ください。

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<実践報告2>

「ちゃぐりんスクールから広がる協同の輪」
 ~親と子で学び体験する暮らしの学び舎~
 JAいわて花巻 企画管理部企画開発課 瀬川公課長

 

 「国民に対して、食育に取り組むのはJAの使命だと考えていますし、農業の価値を再認識することは、JAとしても組織活性化につながります」と瀬川課長は指摘します。
JAいわて花巻が行う食農教育は、「乳児~就学前」「小学生」「中学生」「高校生」「大人」「その他」などと対象を分けて行っています。その中で小学生向けは、家の光協会が出版する食農教育雑誌「ちゃぐりん」を活用して進めています。

  「ちゃぐりんスクール」と題して、2003年から児童を対象に開始。8年間で累計385人が受講した。2010年には、若い保護者も巻き込み、伝承料理の作り方などを紹介する取り組みも始まっています。同年には同スクールに参加するママのために託児所を設置し、だれでも来やすい環境を整えています。保護者からは、「JAが近くなった」との感想が寄せられ、地域と密接に連携した食農教育の成果が出始めています。

 当日は、同JAが扱うラ・フランスの缶ジュースが配布されました。

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<実践報告3>

「JA親子料理教室の取り組みについて」
 JAいちかわ 相談部ふれあい課 横田隆裕課長

 

 JAいちかわは、人口112万人、72万世帯が住む東京のベッドタウンにあり、農家人口は、わずか0.8%。同JAは、存在意義を「食農教育」として、都市住民の食の安全・健全な食生活に貢献する活動を行っています。
 2010年には女性部と一緒に、親子料理教室を開催。開催目的として「日本型食生活の提案」を掲げ、家の光の付録を活用しました。


 地元小学校との連携も深め、行事の募集は学校を通じて実施しています。落選した応募者にも、「JAの主義主張を伝えるチャンス」ととらえ、JAの思いを伝える文面を添えるなど、工夫を凝らします。「食農教育は、組合員の次世代対策にもなる経営資源」との認識のもと、直売所を通じた農業生産力のアピール、食農教育に取り組んでいきます。

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<パネルディスカッション>

「体験農園にょる新たなコミュニティづくりとJA事業への波及効果」
JAいるま野 ふれあい農園 平井喜代志園主
       所沢地域統括部 中清司部長
JC総研 基礎研究部 櫻井勇主席研究員

 

 平井喜代志さんは、平成11年に指導付き市民農園「ふれあい農園」をオープンしました。市民は農地を借りると同時に、プロ農家による指導が受けられるのが特徴です。利用者には全員、准組合員になってもらい、JAの口座を開設してもらいます。肥料や種代などの資材代は、JAの口座から一括引き落とし、申し込みや年会費の支払いなどはJAを通じて行っており、「JAに加わってもらえ、指導に専念できて助かっています」と平井さんは言います。収穫祭などイベントを企画したりと交流を深め、今では、女性部員が8名にまで広がり、JAと市民の距離がぐんと近くなっています。


 JAいるま野の中清司部長は、こうした取り組みを高く評価しています。農園利用者の中には、47歳か48歳でサラリーマンをやめて、農業を始めた人もいると指摘します。「JAとしても、第2、第3のふれあい農園の開設を目指しています」としています。

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